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多くの企業が導入している人事評価制度ですが、実施しているうちに「人事評価に納得いかない」という社員からの不満が出るケースは必ずと言っていいほど見受けられます。

本記事では、人事評価の不満の理由や見直すために意識するべきポイント、対処法や、納得度の高い評価制度について解説します。

人事評価に課題感を持つ方は、ぜひお役立てください。

「人事評価に納得いかない」と感じている人は案外多い

人事評価制度を長く見直しせずに運用していると、少なからず社員が不満を抱え、納得いかないという声は上がり始めるものです。

導入当初は成果主義で評価したいと考えていたのに、いつの間にか従来の年功序列制度のような評価制度の運用になってしまっている場合もあり、
その結果、業績低下や社員の離職、不服申し立てなどの事態にも繋がるかもしれません。
人事評価制度は社員の待遇やキャリア、昇進や昇格、報酬や給与に大きな影響を与えるため、公平かつ客観的に行う必要があります。

人事関連サービス会社のアデコが2018年に実施した「人事評価制度に関する意識調査」というアンケートでの調査結果では、
「勤務先の人事評価に満足している」と回答した人が約38%だったのに対し、「人事評価に不満を感じている」と答えた人は62%で、自社の評価制度に不満を持つ社員が多くいることがお分かりいただけるでしょう。

人事評価制度を導入する企業は増えてきていますが、まだまだ旧来の年功序列制度をそのまま運用しているところも多いことや、評価者の価値観や業務経験による評価のばらつきが、不公平感や不満が生まれる大きな要因となっています。

社員が人事評価に納得いかない主な理由

正当な人事評価がされていないと感じる人が多いと、退職の原因にもなりかねない。人事評価は社員の昇格・降格など処遇を決定するものであり、モチベーションや愛社精神に大きく関わる。評価シートのテンプレートを作成して行うと良い

人事評価や人事考課は、従業員に納得感を持ってもらうことが非常に重要です。

ここでは、人事評価に納得いかないと言われる場合に考えられる主な理由をご紹介します。

明確な評価基準がない

人事評価に納得いかないといわれる場合、一番多いケースに、評価基準が不明確であることが挙げられます。

評価基準が上層部のみで共有され従業員に開示されていない場合や、そもそも評価基準が明確化されておらず曖昧な場合、また職務内容と評価基準が一致していない場合、従業員にとっては「不公平な評価」と感じてしまい人事評価への不満に繋がってしまうでしょう。

評価者の価値観や主観による評価のばらつき

人事評価を行う際、評価者の主観が入ってしまったり、なんとなくで感じている印象の影響を受けた主観で評価してしまっている場合、各評価者によって判断基準にぶれが出てしまうことがあります。
例として、目立つ印象に引きずられてしまう「ハロー効果」や、評価者が気に入っている部下を甘めに評価する「寛大化傾向」を始め、憶測で厳しく評価してしまう場合などがあります。

これによって、評価のばらつきが出てしまい、公平感が失われてしまうことが考えられ、人事評価への不満に繋がる可能性があります。

フィードバックや説明が不十分

評価結果に対し、従業員へのフィードバックが不十分だと、納得できない人事評価だと感じやすくなります。
フィードバックがあることで、従業員は自身の改善点や課題点が理解でき、今後の評価アップへの目標設定ができますが、フィードバックがなかった場合、評価結果に納得がいかず消化不良に終わり、会社自体への不信感に繋がってしまうでしょう。

自己評価との不一致

人事評価制度に不満を感じる理由として、意外と多いのが「自己評価よりも低く評価され、その理由が思い当たらない」という意見です。

自己評価が高い従業員の場合、会社からの評価を過剰に期待してしまうことがあり、「頑張りが待遇に反映されていない」と判断してしまいます。しかし、自分は頑張っていると思っていても、実際に結果が出ていなかったり、頑張る方向性がずれている場合もあります。

人事評価の評価基準

人事評価の評価基準は、一般的に「能力評価」「業績評価(成果評価)」「情意評価」で構成されます。

業務を遂行する上で求められるスキルや知識といった従業員の能力や、その能力自体がどれくらい発揮されたかを評価する「能力評価」、
一定期間における会社への貢献度を評価する「業績評価(成果評価)」、
従業員の規律性、責任感、協調性、積極性など、仕事に対する姿勢や態度を評価する「情意評価」が主な基準となっており、
各評価軸において、具体的な評価項目と評価基準を定めるようにするのが、納得度の高い人事評価におけるポイントです。

人事評価への不満がもたらす影響・デメリット

従業員の離職防止や、満足度を向上させるためには、パルスサーペイという意識調査を短いスパンでやるのがおすすめ。成果が賃金・賞与へ結びつくことで満足度も向上する。結果だけではなく、プロセスを評価することも必要になる。

人事評価への不満を解決せずに放置してしまうと、会社にとって大きな弊害へと繋がってしまうでしょう。ここでは、人事評価への不満がもたらす影響、デメリットをまとめます。

自己評価と会社からの評価にギャップが生まれてしまうと従業員の不満に繋がってしまうため、普段からのフィードバックが重要になるでしょう。

社員の離職や転職

納得いかない人事評価における一番の悪影響は、離職率の増加です。

人事評価の結果に納得いかない従業員は、より適正な評価をしてくれて、より良い就業環境を与えてくれる会社への転職を考え始めます。特に優秀なコア人材ほど判断も早く、その傾向が見受けられます。
会社に必要な人材の離職が続くと会社の業績低下に繋がったり、プロジェクトの進捗が遅延するだけでなく、離職率が増加してしまうと新たな人材の採用や育成にもコストが必要になるため、ダメージは大きいでしょう。

社員のエンゲージメント・モチベーション低下

人事評価への不満があると、会社への不信感へ繋がってしまい、「どうせ評価されないなら成果を出しても意味がない」といった思考からモチベーションが下がってしまうことが考えられます。

納得いかない社員がいると、愚痴や文句を言い始め、周囲へも悪影響を及ぼしてしまい、チームワークが悪くなる他、会社全体の業績低下や離職にも繋がってしまうリスクがあります。

業績低下

人事評価に納得いかない社員が増えると、組織全体の業績低下も起こりうるでしょう。
納得できないことにより仕事への意欲が低下し、適当に業務を行い仕事の質が落ちていき、結果として業績低下に繋がります。

人事評価を適切に行わないと、企業としての大問題に繋がりかねないのです。

不服申し立てのリスク

人事評価に納得いかない場合、最も注意するべきリスクが不服申し立てのリスクです。
人事評価で不当に低い評価が続いたり、また広角がなされるようなケースはトラブルに発展する場合があります。

実際に過去には、当事者間で解決に至らず、訴訟になることもありました。
過去判例として、不当な人事評価や、差別的であると感じた社員の訴えが認められ、企業側が法的な制裁を受けた事例があります。
訴訟となると企業の評判に悪影響を及ぼし、法的な費用や賠償金の支払いにもつながるため、人事評価の公平性には厳密な注意が必要です。

コンプライアンスの観点でも、人事評価の不満を解消し、結果に法令違反がないか、人事権の濫用がないかといった会社側の注意をもって公正性を担保することが求められます。

人事評価への納得感を高めるために意識するポイント

人事評価をする際、職務遂行能力以外の属性を判断基準にすることは、不法行為とされているため、注意が必要。絶対評価を取り入れるのもおすすめ。社内のハイパフォーマーの行動に着目し人事評価や人材育成につなげる。評価者のために研修を実施するのも一つの方法。

人事評価への納得度を高めるためには、評価者によってばらつきがでない、信頼性・公平性の高い制度が大切になります。
ここでは、人事評価への納得感を高めるために意識するべきポイントをまとめました。

納得できない理由を調査する

「人事評価に納得いかない」という声が上がった場合、不満が解消されない限り、評価制度への納得度が上がらないため、その納得いかない理由をしっかりと調査する必要があります。

納得できない理由の調査には、アンケートや1on1ミーティング、面談の実施を通し、互いの認識をクリアにするのが有効です。

評価項目を明確化する

人事評価が低い社員は不満を持ちやすいため、納得感を持ってもらうためにも、評価項目や企業理念を明確化することが大切です。

事前に数字やレベルなどの具体的な指標を用いて評価軸を定め、共有しておくことで、社員自身も目標設定がしやすく、仕事へのモチベーションが高まり、目標達成に向けて意識的に取り組むことができるでしょう。

主に活用される評価項目としては、上述の「人事評価の評価基準」を参考にしてください。

評価エラーをなくす

人事評価における評価の誤りや認識のずれを「評価エラー」と呼びます。
評価者の偏見や先入観といった心理的作用により評定誤差が生じてしまうことですが、この評価エラーは無意識のうちに発生してしまい、人が人を評価する以上どうしても仕方のないことです。

こうした評価エラーを避けるためには、起こりうる人事評価エラーを事前に把握しておくことや、評価基準を明確にし、公平さを保つことが大切になるでしょう。

人事評価の不満への具体策

人事評価制度にもさまざまな手法がありますが、その制度内容を見直し、自社に合ったものにすることも有効です。

評価制度の種類や特徴を改めて確認しましょう。

目標管理制度(MBO)

MBOとはManagement by Objectivesの略で、直訳すると「目標管理制度」となります。1954年にP.F.ドラッカーが著書「現代の経営」で提唱した組織マネジメントの理論で、経営目標や部門目標を踏まえて個人目標を設定し、目標の達成度を評価する手法です。

従業員それぞれが個人目標を設定し、その進捗や達成度合いに応じて人事評価を決める手法で、会社の経営目標や部門目標と連動した個人目標を立てるため、個人と組織の成長を同時に達成させ、相互に納得感を高める効果があります。

コンピテンシー評価

コンピテンシーは、「業務を遂行する能力や行動特性」を指します。

コンピテンシー評価とは、パフォーマンスの高い従業員に共通するコンピテンシー(行動特性)をモデルとして評価基準に落とし込み、従業員の評価基準を作成する人事評価制度の手法で、従業員はその人物の業績に近づくために、設定された行動目標を目指し、上司や同僚からの評価を受けながら行動改善を目指す人事評価制度です。

コンピテンシー評価は「行動特性」を評価するのが特徴なため、公平性の高い評価制度として導入する企業が増加しています。

360度評価

360度評価とは、上司・部下・同僚など、社員に関係するさまざまな立場から多画的に評価を行う手法です。

一般的な評価制度では上司のみが評価者となりますが、360度評価ではさまざまな関係者から評価してもらうため「多面評価」とも呼ばれ、多角的に意見を吸い上げ反映させることで、客観的な評価が可能となります。
そのため一方的な評価に比べて客観性を保ちやすく、被評価者が納得しやすいのが特徴です。

ノーレイティング

ノーレイティングとは、ランクづけをしない人事評価制度の手法です。

頻繁なフィードバックにより評価を都度積み上げ、目標達成までの軌道修正を重ねる人事評価制度で、相互のコミュニケーションが活性化します。
一般的な人事評価制度では、一定期間で上司がフィードバックを行う手法になりますが、対してノーレイティングはリアルタイムで人事評価をするのが大きな違いで、常に認識をすり合わせているため、互いに納得のいく評価ができ、信頼関係が構築できるのが特徴です。

人事評価の運用を効率的に進めるなら「ニュートン」

人事評価制度に納得いかない社員を抱えていると、さまざまなデメリットがあるのがお分かりいただけたでしょうか。
不満に繋がる理由を調査し、しっかりと対策を進めていくことが重要です。
とはいえ、管理や運用は簡単なものではないため、あらかじめ仕組み化されている人事評価ツールの活用が有効でしょう。

納得度の高い人事評価制度により組織の成長に繋がる人材育成を目指したいなら、タレントマネジメントや人材育成に特化した特許取得済のツール「ニュートン」がおすすめです。

人事評価制度とは、企業の従業員の能力や業績を評価する制度で、社員のパフォーマンスや働きぶりを査定し、それを報酬や等級に反映させるシステムです。

以前は能力よりも勤続年数や年齢で役職を決定する年功序列制が主流でしたが、近年では個人の能力や実績を理解し、評価する人事評価・人事考課が注目されています。
適切な人事評価制度の運用ができれば、従業員のモチベーションを高められるだけでなく、生産性の向上、人材育成などにも役立ちます。

本記事では、人事評価制度において存在するメリットとデメリットをまとめました。また各手法の特徴や対策もご紹介していくので、人事評価制度を有効活用したいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

人事評価制度とは?その目的

人事評価および人事考課とは、従業員の能力やパフォーマンス、業務への貢献度などを可視化して評価し、従業員個々の給与・賞与・昇進などに反映させる制度です。
正しく運用することでさまざまな組織課題の改善に役立つ制度ですが、その一方で不適切・不公平な運用を進めてしまうと、組織運営や業績に悪影響をもたらします。

人事評価を行う際には、自社がどのような目的で人事評価を行うのかをしっかりと理解しておくことが大切です。

人事評価制度の主な目的としては、企業のビジョンや方針、指標、従業員に期待する行動や能力の明確化が挙げられます。
評価制度を活用することで評価基準が明確になり、従業員の成果やプロセス、能力に応じて評価できるので、適切な待遇を決めやすくなります。
公平な評価によって適切に昇給や昇格がされれば、従業員のモチベーションの向上にも繋がるでしょう。その際の従業員の給与や等級の査定には、個人の主観を挟まない公平な評価が欠かせないため、この点は注意が必要です。

人事評価制度により個々の技術や経験もデータベース化できるため、適切な人材配置を行うことができ、マネジメントの効率化も期待できます。

人事評価制度の3つの構成要素

絶対評価と相対評価、二つを使い分けることで多面的な評価が可能になる。業績評価・能力評価のほかに情意評価として頑張りを評価に反映させる方法もある

人事評価は、大きく分けて3つの評価制度で構成されています。それぞれの人事評価を解説します。

この3つの要素は、相互に関係しながら人事評価制度を構成しています。一つずつみていきましょう。

等級制度

等級制度とは、社員に求める能力(どのようなスキルを持っているか)、職務(どのような仕事をして欲しいか)、役割(どのような役割を組織内で発揮して欲しいか)などを分類し、企業ごとに分類、階層化したものです。
等級定義を明示することで、従業員も次の目標が明確になり、企業内での成長のステップを認識してもらうことができます。

評価制度

評価制度とは、上述の等級制度によって決定された評価を元にして、企業の行動指針をふまえ、部長や課長などが各従業員の行動や成果を評価するものです。

個人の業績や成果の他、行動指針の体験度合いや成長度合いといった定性的な目標も設けて評価していきます。「等級制度」によって決定された等級ごとに評価項目が変化するのが特徴です。

報酬制度

報酬制度とは、上述の評価制度に基づいて、報酬や役職、給与や賞与などの待遇面に反映させるものです。

日常の勤怠状況や業務意欲・態度・貢献度、責任感や協調性を評価し、決められた等級ごとに、報酬の上限や下限を変化させます。

給与、インセンティブといった金銭的な報酬以外にも、仕事や役割など非金銭的な報酬に反映される場合もあります。

人事評価制度のメリット

人事評価・人事評価は組織の活性化にもつながる。人的資本を有効活用することが可能になる。ただし評価がうまく機能せず形骸化しないよう注意が必要

人事評価制度の運用は、会社にさまざまなメリットを与えます。

人事評価制度におけるメリットを確認していきましょう。

企業理念・ビジョンの浸透

人事評価制度を導入する際、企業理念やビジョンを評価面談の場で共有することになります。
企業理念やビジョンとは、企業の価値観や方向性、目指すべき将来像などを示したもので、社員が理解を深めることで、企業の理想とする目指すべき従業員象を目指すモチベーションにも繋がります。

また、企業理念・目標設定への理解をしてもらうことで、会社と従業員の方向性のズレを軌道修正する効果もあるでしょう。

生産性・業績の向上

従業員の成果に見合った正当な人事評価制度を導入すると、従業員自身の努力が待遇に反映されるため、給与・待遇を上げるための労働意欲が向上し、職場の生産性や業績の向上へと繋がるでしょう。

さらに、人事評価制度において各従業員が来期に向けてどう取り組むべきかの個人目標を設定し、その個人目標の達成度合いによって評価をするため、目標達成までのプロセスや進捗度合い、目標達成に向けた行動などが分かりやすくなり、マネジメントもしやすくなります。

給与や等級など処遇基準の確定

人事評価制度導入時には、具体的な人物像を設定して評価をします。そのため、評価基準を明確にできるという点もメリットです。

人事評価制度では公平な評価を行うことが重要です。客観的視点で個人の主観を挟まずに給与や等級の査定を行うため、社員の処遇を決める根拠として有用でしょう。

人材育成・スキル管理

人事評価制度では、人材データを元に評価を行います。従業員の成果や業績以外にも、それぞれのスキルや課題を把握することができるため、適材適所への配置が叶い、従業員のスキルアップ・成長の手助けのサポートができます。

それぞれの問題点を指摘したり、従業員ごとに目標・研修を提示したりすることで能力開発に繋がり、人材開発・人材育成に取り組むことができます。

コミュニケーションの促進

人事評価制度では評価面談や1on1などを行うこととなるため、上司と部下の業務においての信頼関係を築くことができます。普段話さないような内容の会話ができる機会となるため、相談や提案がしやすくなったりと、コミュニケーションの促進が期待できます。

評価に関するフィードバックを通して、従業員のモチベーションアップにも繋がるでしょう。

人事評価制度のデメリット

人事評価制度の運用は、さまざまなメリットがある反面、注意すべきデメリットも存在します。

それぞれ確認していきましょう。

モチベーションの低下や不満を引き起こす可能性がある

人事評価制度では、基本的に序列ができてしまうのは仕方のない点ですが、正しく評価できなかった場合、従業員は企業に不満を抱き、モチベーションの低下により退職に至ってしまうケースもあります。優秀な人材ほど見切りをつける判断が早いとされているため、せっかくの人材が他社へ流出してしまうこともあるでしょう。

特に、自己評価よりも会社からの評価が低かった場合に大きな不満要素となります。従業員からの不満に関する問題を解決するために、評価への適切なフィードバックとフォローが不可欠です。

評価される仕事しかしない、型にはまった人材が育ちやすい

人事評価制度で評価されると、給与や処遇に反映されます。そのため、従業員が評価の向上だけに囚われて、高評価の得られる業務しかしなくなり、評価対象外の業務がおろそかになるリスクがあります。
不適切な評価は従業員への不当な扱いにつながり、組織内周囲での業務のバランスを乱し、全体の効率性に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

また、人事評価の基準を細かく指定しすぎると、求める能力や目指すべき人物像の幅が狭まってしまい、個性のない組織に育ってしまう危険性もあります。
このような事態を避けるために、従業員それぞれの個性や資質に合わせた評価をする必要があります。抽象的な項目や基準も採用すると、多様な人材の育成が見込まれるでしょう。

手間がかかる

人事評価の運用には、手間がかかるものです。
評価者となる担当者は、正当かつ公平な評価を行う必要があります。しかし、主観が入らない評価を行うのは難しく、評価者間で評価のつけ方にばらつきが出るケースもあります。そのため人事評価者のスキルアップのための適切な評価者教育が必要です。

管理が難しいと感じる場合は、人事評価システムを導入するのもおすすめです。

人事評価制度の種類とそれぞれのメリットデメリット

人間関係を乱すことを心配して過度な配慮など私情をはさんだ評価を行うと、不公平感が生まれ、離職が増え、モチベーションが下がる。企業への貢献度や本人の能力を考慮した透明性の高い評価が必要。数字で判断する定量評価などがある。正当な評価を行うことで社員とのエンゲージメントを高めることができる

人事評価にはさまざまな手法があります。

今回は3つの評価制度について、メリットとデメリットをご紹介します。

360度評価(多画評価)

360度評価・多画評価とは、上司・部下・同僚など、社員に関係するさまざまな立場から多画的に評価を行う手法です。異なる立場の複数人からの評価や意見を反映させることにより、客観性や公平性を保った公正な人事評価を行うことが可能になり、それにより評価に対する社員の納得感も高まります。

メリット

デメリット

コンピテンシー評価

コンピテンシーは、「業務を遂行する能力や行動特性」を指します。
コンピテンシー評価とは、社内で高い業績を上げる人材の行動特性(コンピテンシーモデル)を評価基準に落とし込み、従業員の評価基準を作成する人事評価制度の手法です。

コンピテンシー評価により、企業が求める人物像や明確な組織目標が明示されるため、従業員の意識を高めることが期待されるでしょう。

メリット

デメリット

ノーレイティング

ノーレイティングとは、ランクづけをしない人事評価制度の手法です。

ランク付けをされないことで、従業員のモチベーション低下を防止し、個性や多様性を認めた評価ができると期待されているため、社員の成長を促し即座にモチベーションをアップさせることができます。

メリット

デメリット

目標管理制度(MBO)

目標管理制度(MBO)とはManagement by Objectivesの略で、直訳すると「目標管理制度」となります。
1954年にP.F.ドラッカーが著書「現代の経営」で提唱した組織マネジメントの理論で、経営目標や部門目標を踏まえて個人目標を設定し、目標の達成度を評価する手法です。目標とその結果が明確なので評価が容易にでき、多くの企業で人事考課に組み込まれています。

メリット

デメリット

人事評価制度導入の注意点

人事評価制度には、「明確な評価基準」「公正な評価」「適切なフィードバック」が必要です。

評価者が制度への理解をしっかりと深めた上で、明確で透明性の高い評価基準を設定し、公平な立場で従業員を評価できるよう研修を実施すること、また評価に対しての適切なフィードバックを意識しましょう。
特に評価が低かった従業員ほど企業に不満を感じる可能性が高いため、納得感を持てるようなフィードバックや制度作りが重要です。

人事評価制度を有効活用しよう

人事評価制度を有効活用することで企業理念の共有や社員のスキル把握、コミュニケーションの促進など、さまざまなメリットがあります。
上手く使えば組織力を大幅に向上させることが可能ですが、一方でデメリットも存在するため、導入の際には注意が必要です。

導入の負担は、人事評価をシステム化することで、評価の質や納得度を上げることができるでしょう。従業員の信頼が格段にアップすれば、生産性や品質の向上に期待できます。

これからタレントマネジメントの仕組み化・見直しをお考えの方には、人事評価に特化した特許取得済のツール、「Newton(ニュートン)」がおすすめです。
各従業員のスキルや個人評価をはじめとした多くの情報を瞬時に確認できる独自のシステムで、個人に適した項目や基準設定により絶対評価が可能になり、組織・企業の成長に繋がる人材育成の実現が目指せるでしょう。

人事評価制度とは、組織目標達成や人材育成のための制度の一つで、個々に合った育成の実施や、配置転換の決定といった人材マネジメントにも用いられます。
従業員の能力や会社への貢献度などを可視化・評価し、報酬や等級などの待遇に反映させる仕組みであり、従業員のモチベーション向上や適切な人材配置・人材育成へと繋がる重要な制度です。

本記事では、人事評価制度の目的や仕組み、主な人事評価手法の他、効果的に評価を行うためのポイントについて解説します。
人事評価制度を有効活用することで、業績向上も期待できるでしょう。
見直しを考えている方は参考にしてください。

人事評価制度とは?

人事評価制度とは具体的に、従業員の能力やパフォーマンス、業務への貢献度などを可視化して評価し、従業員個々の給与・賞与・昇進などに反映させる制度です。

従来のように、年齢給と職能給の合算で給料を決める年功序列制度ではなく、各従業員の能力値・貢献度に合わせて処遇を決定するため、従業員は自身の評価向上を目指して、意識や行動を変える努力をするようになるメリットがあります。
透明性のある公正な評価基準や、昇進・昇給の可能性を明示することで、従業員も安心して業務に集中することができます。

また、企業と従業員の信頼関係が生まれることで離職の回避に繋がる上、エンゲージメントの向上も期待できるでしょう。

各企業によって人事評価のタイミングや評価基準は異なりますが、多くの企業では四半期・半期・1年などの期間を設け、定期的に見直し評価がおこなわれます。
ただし、人事評価制度は人が人を評価する制度であることから、「評価エラー」が起こる可能性があり、リスクの一つとなっています。

起こりやすい評価エラーの例として、「ハロー効果(一つの良い/悪い印象により他の部分まで同様の印象を受けてしまうこと)」や、「寛大化/厳格化傾向(特定の部下に対して全体的に甘い/厳しい評価をしてしまうこと)」などが挙げられます。
そのため、客観的な基準に基づいた公正な評価制度が必要になります。

複数の異なる立場の人の意見を集めたり、人事評価ツールを導入することで、評価エラーを回避しやすくなるでしょう。

人事評価制度の目的

人事評価・人事考課は公平に行われないと、社員のモチベーションの低下や離職につながる。会社が掲げる理念や経営方針、行動規範に反するケースが増えることも。

人事評価を行う際には、自社がどのような目的で人事評価を行うのかをしっかりと理解しておくことが大切です。
自社の企業目標を設定した上で、各従業員の評価を適正に行いましょう。

人事評価制度を導入する目的は、主に下記の4点が挙げられます。

それぞれ詳しく解説していきます。

企業のビジョンや方針の明示

人事評価制度を導入する際に、自社の企業目標を明確化することは大切です。
組織目標と人事評価制度を連携させることで、従業員の現状スキルや能力の差を明らかにすることができます。
適切な評価、フィードバックにより、従業員の能力・意欲形成にも繋がり、業績の向上も期待できるでしょう。

従業員に期待する能力や行動の明示

企業のビジョンを実現するには、従業員一人ひとりの意識を向上させることが重要ですが、人事評価制度により、企業が従業員に期待し求める能力や行動が明確になります。
会社からの評価や判断基準を理解することで、従業員自身が目指すべき行動・戦略を取りやすくなるため、自主的・積極的に行動し、組織に貢献していける人材となりやすいでしょう。
従業員が行動するための指針となり、従業員の能力発揮を促すことも人事評価制度の目的の一つです。

人材育成の促進・モチベーションの向上

人事評価が適切に行われ、評価結果を元に給与・賞与や昇進・昇格、異動などの処遇手当が決まることで、公平性が保たれた組織改革を行うことができます。

従来の国内企業では、年齢給と職能給の合算で給料を決める年功序列制度が主流でしたが、この制度では、年齢が若い従業員や社歴が浅い従業員の中に優れた人材がいても、能力に見合った処遇を与えることができません。
人事の管理面ではわかりやすいですが、若年層から不信感・不満が残るリスクがあります。

各従業員の能力値に合わせて処遇を決定することで、従業員は自身の評価を高めるために、意識や行動を変える努力をするようになるというメリットがあります。

納得できる人事評価により、従業員のモチベーションの向上に繋がり、業務内容にやりがいを見出し、能力・スキルの向上を目指すことができるため、結果的に組織の活性化につなげることができるでしょう。

マネジメントの効率化

人事評価制度により、社員それぞれの長所や短所、特徴が明確になり、個々の技術や経験もデータベース化できるため、適切な人材配置を行うことができます。

各従業員が上司と相談し個々の個人目標を設定することで、目標達成までのプロセスや進捗度合い、目標達成に向けた行動などが見えるようになるので、マネジメントの効率化にも繋がるでしょう。

人事評価制度の構成要素

評価基準は上層部のみで決定すると客観性に欠けるため、多面的な評価をするためにも社員の意見も反映して策定するのが理想。また、適材適所に配置された社員は能力を生かし、スキルアップが可能になるため、公平な人事評価を行い、人材を育成することが求められる

適切な人事評価制度を導入・運用できれば、社員だけでなく経営層にもメリットがあります。
人事評価制度を構成する要素として、以下の3つが主に挙げられます。

この3つの要素は相互に関係しながら、人事評価制度を構成しています。
一つずつみていきましょう。

等級制度

等級制度とは、社員に求める能力(どのようなスキルを持っているか)、職務(どのような仕事をして欲しいか)、役割(どのような役割を組織内で発揮して欲しいか)などを分類し、企業ごとに階層化したものです。

等級・階層化することで、従業員も次の目標が明確になり、企業内での成長のステップを認識してもらうことができます。

評価制度

評価制度とは、上述の等級制度によって決定された評価を元にして、部長や課長などが各従業員の行動や成果を評価するものです。

企業の行動指針に基づいて、個人の業績・成果の他、成長度合いも評価します。
「等級制度」によって決定された等級ごとに評価項目が変化するのが特徴です。

報酬制度

報酬制度とは、各従業員の行動や結果に応じ、報酬や役職、給与や賞与などの待遇面に反映させるものです。

評価基準や項目、評価手法は会社ごとに異なり、前述の等級制度によって決められた等級ごとに、報酬の上限や下限が変化します。

日常の勤怠状況や業務意欲・態度・貢献度、責任感や協調性を見て判断しますが、評価者の主観が入りやすく公平性に欠ける可能性があるため、複数人で評価するなどの工夫が必要です。

人事評価制度の3つの評価基準

人事評価の評価基準としては、以下の3つが挙げられ、これらを総合的に評価します。

3つの評価基準についてそれぞれ詳しく解説します。

能力評価

能力評価とは、業務を遂行する上で求められるスキルや知識といった従業員の能力や、その能力自体がどれくらい発揮されたかを評価する方法です。
主な評価項目には「企画力」「計画力」「実行力」などがあります。

業績評価(成果評価)

業績評価、成果評価とは、一定期間における会社への貢献度を評価する方法です。
従業員の成果や目標の達成・成長度合い、成果に至るまでのプロセスを部門や個人単位で評価します。
部門や社員の目標の達成度を評価するために、数値化された明確な判断基準を設ける必要があります。

情意評価

情意評価とは、従業員の規律性、責任感、協調性、積極性など、仕事に対する姿勢や態度を評価する方法です。
数値化できない部分の評価に向いている方法ですが、定量化できないため評価者の主観が反映されやすいのが注意点です。客観的に評価するために、一定の評価項目を設定する必要があります。

人事評価制度の種類・手法

人事評価を適切に行うことで本人の応力にあった部署へ配置することができる。各職位にどのような能力や成績が求められるのか明確化することも不可欠。また、あらかじめ評価のルールについて説明会や研修を行うと不満を抱くケースが減る。曖昧なやり方はせず、数値化された明確な判断基準を示す必要がある。

人事評価制度にはさまざまな種類の評価方法があります。
ここでは5つの代表的な評価制度をご紹介するので参考にしてみてください。

会社によって、単独で運用する場合と、複数の手法を組み合わせて運用する場合があります。
自社に合った手法を選び、正しい方法で評価するために、主な評価制度を理解しておくようにしましょう。

それぞれ詳しくみていきましょう。

コンピテンシー評価

コンピテンシーは、「業務を遂行する能力や行動特性」を指します。
コンピテンシー評価とは、パフォーマンスの高い従業員に共通する行動特性を評価基準に落とし込み、従業員の評価基準を作成する人事評価制度の手法です。

業績を上げている従業員の行動を観察し、インタビューなどを通して、行動や思考の傾向を調査・分析します。
コンピテンシー評価により、企業が求める人物像や明確な組織目標が明示されるため、従業員の意識を高めることが期待されるでしょう。

従業員が持つ能力を客観的に評価できることから、人事評価の3つの評価基準のうち、「能力評価」に向いています。

目標管理制度(MBO)

MBOとはManagement by Objectivesの略で、直訳すると「目標管理制度」となります。1954年にP.F.ドラッカーが著書「現代の経営」で提唱した組織マネジメントの理論で、経営目標や部門目標を踏まえて個人目標を設定し、目標の達成度を評価する手法です。

年間売上などの目標を全社的に部門目標に分け、さらに個人目標に落とし込むのがMBOの特徴です。

360度評価

360度評価とは、上司・部下・同僚など、社員に関係するさまざまな立場から多画的に評価を行う手法です。

基本的に人事評価というと上司がおこなうものが一般的ですが、360度評価では異なる立場の複数人からの評価や意見を反映させます。
客観性や公平性を保った公正な人事評価を行うことが可能になり、それにより評価に対する社員の納得感も高まります。

ノーレイティング

ノーレイティング(No Rating)とは、ランクづけをしない人事評価制度の手法です。

一般的な人事評価制度では、一定期間で上司がフィードバックを行う手法になりますが、ノーレイティングはリアルタイムで人事評価をするのが大きな違いです。


ランク付けをされないことで、従業員のモチベーション低下を防止し、個性や多様性を認めた評価を期待できるため、社員の成長を促し即座にモチベーションをアップさせることができます。
変化が激しい現代に合った評価手法といえるでしょう。

注意点として、ノーレイティング評価を導入する際にはリアルタイムフィードバックや1on1面談などを併用するため、評価者である上司と部下の密なコミュニケーションが最重要になります。

ノーレイティングを採用している代表的な企業としては、GoogleやMicrosoft、GE、GAP、アクセンチュアなどがあります。

目標管理制度(OKR)

OKRはObjectives and Key Resultsの略で、「目標と成果指標」と直訳されます。
米国のインテル社が開発した目標管理手法で、組織としての目標設定を部門単位へ、さらに部門単位から個人単位まで落とし込み、最終的に企業の目標達成を実現することが目的です。

OKRは前述のMBOと比較されることが多く、MBOで設定する目標が努力すれば達成可能なため達成度100%を目指すのに対し、OKRでは高い目標設定をすることに意味があるとした制度です。
OKRでは達成基準は60~70%に設定されるのが一般的で、社員の育成や企業全体の生産性向上を目的としているという違いがあります。

人事評価なら人材評価ツール導入がおすすめ!

人事評価制度は、組織目標達成や人材育成にも大きく関わる重要な仕組みです。
多角的に従業員を評価するには、人材情報の把握はもちろん、評価基準の明確化、育成計画や現場での目標管理や定期的なフィードバックの実施も必要になります。

これからタレントマネジメントの仕組み化・見直しをお考えの方には、タレントマネジメントシステムの活用がおすすめです。
人事評価ツールNewton(ニュートン)は、社員教育や給与水準に対しての課題や、スキル・マネジメント・スタンスなど個人の評価が見やすく、多くの情報をひと目で確認できます。
また独自のシステムにより、顧客満足度の向上・生産性の向上を兼ね備えた詳細な仕様が特徴です。

単独の評価者では評価にムラができやすいですが、複数人による多画的な評価をデータで自動取得できることにより納得度も高まるでしょう。(※特許取得済)
いつでもどこでも入力が可能なので手軽に導入しやすい点も喜ばれています。

人事評価制度により組織・企業の成長に繋がる人材育成を実現したいとお考えの方は、ぜひニュートンをご活用ください。

人事評価制度は、従業員の役職や職位、報酬などの処遇を決定する際の指標となるもので、従業員のモチベーションを左右する重要な制度です。
そのため、自社にあった適切な制度を構築し、運用していく必要があります。
適切な人事評価制度を構築するためには、評価項目の設定がポイントとなります。

インターネットを検索すればさまざまな評価シートのサンプルが手に入りますが、業種や職種、役職、職位にあった評価項目でなければ意味を成しません。
また、自社の経営理念や行動指針を評価制度に反映させていくことも大切なポイントです。

当記事では、人事評価の項目や具体的な評価基準、人事評価制度運用のポイントを解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

人事評価制度とは

人事評価制度とは、従業員の能力や業績、意欲、勤怠などを客観的な指標によって評価し、役職や職位、報酬などの処遇の決定に反映させるための制度です。

人事評価制度は、以下の3つの要素で成り立っています。

3つの要素は互いに影響し合い、1つの制度に変更が生じると、他の2つの制度にも影響を及ぼします。
それぞれの詳細を解説します。

評価制度

評価制度とは、組織目標に対する従業員の貢献度合いを客観的な基準によって評価するための制度です。
評価の項目や方法、評価基準は企業によって異なるため、どのような行動や姿勢が高い評価につながるのか、従業員にしっかり周知することが大切です。

等級制度

等級制度とは、職務や成果、スキルなどに応じた等級を設定し、従業員の序列を決めるための制度です。
等級は、従業員がキャリアパスを描くうえで重要な指針となります。
また、等級は報酬に直結するため、従業員の関心が高い要素でもあります。

報酬制度

報酬制度とは、等級や評価を報酬に反映する際に用いる制度のことです。
評価制度や等級制度が整っていても、それが報酬制度に反映されなければ従業員のモチベーションは上がらないでしょう。
評価制度および等級制度とのバランスがポイントとなります。

相対評価と絶対評価の違い

人事評価制度を考えるうえで理解しておくべき事項として、相対評価と絶対評価の違いがあります。
「相対評価と絶対評価はどちらがよいか」といった議論になることがありますが、それぞれメリット・デメリットが存在します。

なお、日本においては相対評価が主流でしたが、近年では労働環境の変化に伴い、個人の成長に目を向ける傾向が高まり、絶対評価を取り入れる企業が増えています。

相対評価

相対評価とは、所属する組織内の他者との比較によって評価する方法です。
たとえば、A~Eの5段階で評価をつける場合、AとEは10%、BとDは20%、Cは40%とあらかじめ枠を決めておき、従業員を枠にあてはめていきます。

従業員同士を比較し、決められた枠に振り分けていく手法のため細かな評価基準を定める必要がなく、評価者の個人的な主観も入りにくい点がメリットです。

一方で、職務に精通している従業員が高い評価を得やすく、新入社員のような経験の浅い従業員は高い評価を得にくいため、個人の成長につながりにくい点がデメリットといえるでしょう。

絶対評価

絶対評価とは、あらかじめ定めた評価基準に照らし合わせて従業員を評価する手法です。
たとえば、評価基準に対して120%以上の達成度ならA、100%ならBといった具合に評価ランクを設定します。
もし、すべての従業員が120%の達成度であった場合、全員がA評価となります。

絶対評価のメリットは、従業員個々の達成度に応じて評価が決まるため、評価に対する納得感が得やすい点です。
また、自分自身に不足している点や課題も発見しやすいため、個人の成長へつながっていきます。

一方で、相対評価と比較すると評価基準を定めることが難しい点がデメリットです。
簡単に達成できる評価基準を設定してしまうと全員が最高評価となってしまったり、難しすぎる場合は誰も最高評価を得られず従業員のモチベーションが下がってしまうリスクがあります。

また、絶対評価はプロセスではなく結果で判断するため、外的要因によって目標達成できなかった場合でも低い評価にせざるを得ないといった側面もあります。

3つの評価項目とは

人事評価・人事考課は給与や賞与、昇格・昇進や降格にかかわるため、公平に行わればいけない。評価の過程や根拠を提示でき、客観的に行われることが大切。不公平感や不満を持つとモチベーションの低下や離職につながることもある

人事評価の項目は、以下の3つに分けられます。

それぞれの詳細を解説します。

業績評価

業績評価は、「期初に定めた目標を期間内にどのくらい達成できたか」が評価基準となります。
「業務目標の達成度」と、業務目標を達成するために必要な課題の達成度を示す「課題目標達成度」の2つに基づいて評価します。

評価の際は定量的な成果だけでなく、定性的なプロセスも含めて評価対象とするケースが多くあります。

能力評価

能力評価は、「業務の遂行にあたって必要な能力がどのくらい備わっているか」が主な評価基準となります。
具体的には、企画力や実行力、改善力などがあげられます。

他にも、リーダーシップやリスクマネジメント力など、役職や職位、部署によって必要な能力が異なります。
顧客対応部門の場合は、クレーム対応も評価項目に含める場合があります。

業績評価が数値などの客観的な基準に基づくのに対し、能力評価は日ごろの行動や発言などを評価するため、評価者の主観に影響される点が特徴です。

情意評価

情意評価とは、「勤務態度や業務への意欲の高さ」が主な評価基準となります。
情意評価は業績評価や能力評価とは異なり、従業員の人間性を評価できる項目として価値がありますが、評価自体が難しいことや能力評価と同様に評価者の主観に左右されるため、これまであまり重視されてきませんでした。

しかし、情意評価は「成果絶対主義からの脱却」という重要な役割を担っています。
情意評価は短期的には大きな効果は見込めないかもしれませんが、長期的な目線で企業の人材育成を考えるうえで、大切なポイントとなります。

情意評価は以下の4つの項目に分けられます。

それぞれの詳細を解説します。

規律性

規律性とは、「遅刻や欠勤をせず、決められたルールに沿う行動ができているか」、「勤務態度に問題はないか」など、組織の基本的なルールを守れるかを問う項目です。
規律性を評価対象とすることにより、組織全体の規範意識の向上が期待できます。

一方で、規律性は評価者の主観が入りやすい項目であるため、評価基準に公平性を持たせることが大切です。

責任感

責任感とは、自分に与えられた業務を最後まで責任を持って遂行する姿勢を問う項目です。責任感は、将来のリーダー候補を育成するうえでも指標となる大切な項目です。
責任感の評価基準を明確化することで、人材育成や人員配置に役立てられます。

積極性

積極性とは、仕事に対する能動的な姿勢を評価する項目です。
積極性に優れた人材は個人として高いパフォーマンスを発揮するだけでなく、組織全体にもプラスの影響を与えます。

積極性の項目は、「経験のない事例に対しても物怖じせず取り組めるか」、「自分の長所を生かし、業務に反映させる工夫をしているか」などさまざまな指標が考えられるため、評価基準を明確にする必要があります。

協調性

協調性とは、「周囲と協力関係を築きながら1つの物事に取り組めるか」、「組織目標やビジョンに沿う行動ができるか」などを評価する項目です。
必要に応じて他のメンバーに力を貸したり、他部門の従業員とも良好な関係を築けるかといった点も協調性に含まれます。

評価項目の具体例

評価の具体例として、上司からの評価のほかに本人の自己評価や同僚からの評価を取り入れる方法がある。社員が不満を持つことがないよう、あいまいな評価をしないこと。

職種や役職、職位によって求められる能力が異なるため、業績評価および能力評価の評価項目はそれぞれに合ったものを設定する必要があります。
例として、営業職・事務職・管理職の評価項目を紹介します。

営業職

営業職は数値目標を重視するため、業績評価がしやすい職種です。
売上数や売上金額、顧客獲得数などを業績評価の評価基準にするとよいでしょう。

能力評価においては、商談時の企画力や実行力、交渉力などが重視されます。
他にも、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力なども大切な要素です。

評価基準評価項目内容
業績評価業務目標達成度目標の達成度
課題目標達成度業務目標達成のために必要な課題の達成度
能力評価企画力顧客に対して価値ある提案ができたか
実行力目標達成に向けた行動量は適切であったか
交渉力顧客とのスムーズな合意形成に至ることができたか
改善力自主的に業務改善に取り組んだか
コミュニケーション力顧客や社内のメンバーとのコミュニケーションは円滑であったか
スケジュール管理能力自ら定めたスケジュールに沿う行動ができたか

事務職

事務職は営業職と比較するとルーチンワークの比率が高いため、業績目標を設定しにくい職種です。
「現在5営業日要している業務を効率化し、3営業日に短縮する」、「上半期までに事務マニュアルを完成させる」など、業務の効率化や納期を業績評価の評価基準にするとよいでしょう。

能力評価については、ルーチンワークの特性上、正確性やスケジュール管理能力が求められます。
他にも、給与計算や労務管理、経理業務で重要な専門知識やコスト意識なども必要な要素です。

評価基準評価項目内容
業績評価業務目標達成度目標の達成度
課題目標達成度業務目標達成のために必要な課題の達成度

能力評価
改善力自主的に業務改善に取り組んだか
正確性ミスなく正確に業務を遂行できたか
スケジュール管理能力自ら定めたスケジュールに沿う行動ができたか
専門知識業務に必要な専門知識を習得しているか
コスト意識コスト意識を持ち、コスト削減に寄与したか
コミュニケーション力円滑なコミュニケーションをとりながら業務遂行できたか

管理職

管理職は、チームや部署全体の目標の達成度合いが業績評価の重要な評価基準となります。そのため、目標設定の段階でチームや部署単位の業績目標を設定します。

能力評価については、企画力や実行力に加えてリーダーシップやリスクマネジメント力、部下に対する指導・育成能力などが求められます。
また、経営方針や組織目標を部下に伝え理解を促す役割も担っており、幅広い評価項目が必要です。

評価基準 評価項目内容
業績評価業務目標達成度目標の達成度
課題目標達成度業務目標達成のために必要な課題の達成度

能力評価
企画力顧客や組織に対して価値ある提案ができたか
実行力目標達成に向けた行動量は適切であったか
改善力自主的に業務改善に取り組んだか
リーダーシップリーダーシップを発揮し、組織をまとめられたか
リスクマネジメント力予想されるリスクへの対応は適切であったか
部下指導・育成部下の成長に寄与したか
組織目標の理解と促進組織目標や経営方針を部下へ伝え、理解を促したか
マネジメント力スケジュール管理やコスト管理を含め、総合的なマネジメント力は備わっているか
コミュニケーション力管理職に必要なコミュニケーション力が備わっているか

代表的な人事評価の手法

社員が向上心を持ち、モチベーションを維持するためには、公平な評価を実行する必要がある。社員の強みを把握し、す着るアップのための研修などを行うことも有効。企業に対する貢献度なども判断材料となる。

人事評価にはさまざまな手法が存在します。
従来の日本では、年功序列で役職や職位、報酬などの処遇が決まることが一般的でしたが、人材の流動化や働き方の多様化をはじめとする環境変化に伴い、評価方法も変化しています。

代表的な人事評価の手法は、以下の4つです。

それぞれの特徴を解説します。

MBO評価

MBO評価は「目標管理制度」とも呼ばれ、組織の目指す方向性と従業員個々の目標やビジョンをすり合わせ、効率的な目標達成を支援するマネジメント手法のことです。
MBO評価の特徴は、従来の目標管理とは異なり、従業員自らが目標を定め自主的に行動し、その達成度で評価を受ける点です。

従業員の自主性やモチベーションアップにつながり、結果として組織の生産性向上など、多くの効果が期待できるといわれています。

OKR評価

MBO評価と混同されがちな評価手法としてOKR評価があります。
OKR評価とは、組織の目標と従業員個々の目標をリンクさせ、従業員が一丸となって同じ方向を目指して行動することで目標達成を目指すマネジメント手法のことです。

MBO評価とOKR評価の大きな違いは、人事評価への反映の有無です。
MBO評価は設定した目標を100%達成することを目指し、結果を人事評価へ反映させますが、OKR評価は設定することで組織全体を活性化することを目的としているため、結果が人事評価へ反映されることはありません。

コンピテンシー評価

コンピテンシー評価とは、仕事で高い成果をあげている人の行動特性を評価基準に取り入れた評価手法のことです。
従業員の中でパフォーマンスの高い人材をモデル化したり、企業の経営方針や戦略を基にモデル像を設定し、評価基準を細かく定めていく点が特徴です。

個人の能力だけでなく「高い成果をあげている人がどのような行動をとっているか」に着目して評価基準へ反映させるため、人材育成の面で高い効果を発揮します。

360度評価

360度評価とは、上司だけでなく同僚や部下、他部門の関係者などさまざまな立場の人から評価を得る手法のことです。
あらゆる角度から評価されるため、「多面評価」とも呼ばれます。

上司だけからの評価と比較すると多面的かつ多様な意見が得られるため、自分自身では気づけない長所や短所を知るきっかけとなります。
客観性や公平性に優れた評価手法といえるでしょう。

人事評価を効果的に行うポイント

人事評価を効果的に行うポイントは、以下の4つです。

それぞれについて詳しく解説します。

経営理念や行動指針を評価に反映させる

経営理念や行動指針は掲げているだけでは意味を成しません。
積極的に人事評価に反映させることで、理念や指針を従業員に浸透させることにつながります。

最適な評価シートを作成する

評価基準や結果を書き込む評価シートは、全員が一律のものを使用するのではなく、業種や職種、役職や職位によって使い分ける必要があります。

営業職は数値目標が明確なため業績評価がメインになりますが、事務職では能力評価や情意評価のウェイトが高いなど、それぞれ求められるものが異なるためです。
新入社員向けに積極性や協調性のウェイトを高めた評価シートを作成するなど、年次によって使い分ける方法もあります。

評価シートは一度作成したら終わりではなく、適宜見直し・整理をはかり、最適な状態を保つことが大切です。

フィードバック面談をする

人事評価は、従業員がよりよいパフォーマンスを発揮するための指針となるものです。
上司から部下に対するフィードバック面談の機会を設けることは、大切なステップの1つです。

面談では、評価の理由と、良かった点・改善が必要な点について伝えるとともに、今後に向けての意見のすり合わせをします。
適切なフィードバックにより、部下のやる気を引き出せる可能性があります。

人事評価システムを導入する

人事評価システムとは、これまで人事担当者がおこなっていた人事評価業務に不随する業務を自動化できるシステムです。

人事評価シートを自動作成・管理できるだけでなく、客観的なデータ分析による評価基準の設定や従業員のスキル管理、評価の実施、評価結果の管理などを一元的に行うことができます。

ニュートンを活用して人事評価制度の効果的な運用を目指そう

ニュートンは、自社にあった柔軟な人事評価制度の設計を実現させるクラウド型人事評価システムです。
後回しになりがちな評価項目の見直し・整理や更新が簡単にできるため、常に最適な評価制度が保たれます。

評価情報は管理者が一元的に管理できるため、これまで人事評価業務に要していた工数を大幅に削減可能です。
煩雑でミスが発生しやすい集計業務もニュートンを活用すれば瞬時に完了します。

人事評価制度の構築や運用に課題を抱えている場合は、ぜひクラウド型人事評価システムニュートンの導入をご検討ください。

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